そんなとまけん部の素朴な疑問を調査する研究企画、「日高村とまとは、本当にGABA含有量が多いのか?!」編の前回は、日高村特産のフルーツトマトのGABAの含有量が、驚くほど多いことが判明しました。
Vol.2は、日高村のとまとのGABAの含有量の秘密を解明していくため、とまと農家さん毎、時期毎などGABA含有量に個体差はあるのか?を研究していくため、高知大学の富裕孝先生にGABAの研究方法についてお伺いしました。
高知大学次世代地域創造センター・土佐フードビジネスクリエーター人材創出事業 特任教授 富 裕孝先生(高知県機能性表示支援員)にデータの解析調査等について、ご助言をいただき進めていきました。
とまけん部とは 『一生、健康でいたいから。 とまとの村公認の、大人の部活動"とまけん部"を立ち上げた。』
──日高村のフルーツトマトのGABA含有量は、たまたま多かった?
前回、大玉トマト、フルーツトマト、シュガートマトの成分分析の結果を比較したところ、シュガートマトには、大玉トマトのなんと4倍のGABAが含まれていました。「測定したトマトのGABAがたまたま多かったのかな...?」と疑うほど、とまけん部も富先生も大驚き!
「なんで日高村のフルーツトマトのGABAの含有量がこんなにも多かったんだろう...農家さんによるGABAの含有量の違いはあるのかな?季節による違いは?」と、次々浮かんできた新たな疑問を解明するため、GABAの含有量について、さらに研究を進めることにしました。
●検査方法
対象のとまと:大玉トマト・ミニトマト・フルーツトマト(シュガートマト)それぞれ3農家さんのトマト
研究時期:日高村フルーツトマトの収穫時期11月〜3月の5ヶ月
測定回数:大玉トマト・ミニトマト・シュガートマト全種類月1回づつ
とまとの状態:収穫から6日後ぐらいのとまとを検査(※受け取り後は冷蔵保存)
方法:"GABAミエールキット"
まずは、そもそも目に見えないGABAをどうやって測定しているのか、富先生に教えていただきました!
──目に見えないGABAの測定は酵素の力を借りて
⒈トマトが富先生の研究室に到着!収穫からだいたい4日目のとまとが富先生のもとに到着します。スーパーに並ぶとまとは、収穫からだいたい6日程度のもの。私たちが普段食べているタイミングのとまとのGABA含有量を測定するために、研究室に届いてから3〜4日間冷蔵庫で保存します。
⒉とまとを切って、つぶして、ろ過GABAを測定するために、とまとを液状にします。とまとを切って、ミキサーで潰したものをろ過し、さらにろ液を水で10倍に薄めます。GABAの含有量と何か関係があるかもしれない!と、ろ液の段階で糖度も測定しました。
⒊見えないGABAを見えるようにしてくれる、"GABAミエールキット"いろんな要素が入っているとまとの液に、GABAだけを捕まえて発色してくれる酵素を入れます。分解され出てきた物質にだけ、色をつけることで目に見えないGABAの量が見えるようになりました!
⒋色の濃さでGABAの濃度を測定目に見えないGABAに色がついたため、色の濃さでGABAの含有量を測定します。色が薄ければ薄いほどGABAの含有量は低く、濃ければ濃いほどGABAの含有量が高いのです。
──今回は、目に見えないGABAの含有量をどのように測定しているのか富先生に教えていただきました。富先生ありがとうございました。
次回は、ついに日高村のGABAの測定の研究結果をお届けします!