いきいき(いきかえる、いきなおす)

いきいき(いきかえる、いきなおす)RELIFE PROJECT at HIDAKA VILLAGE

ACTION 01

  • 参加モニター数

    48
  • 良い変化を実感

    72.9 %
  • 寝つき改善

    16
  • ストレス正常化

    33 %up
  • 参加モニター数

    48
  • 良い変化を実感

    72.9 %
  • 寝つき改善

    16
  • ストレス正常化

    33 %up
  • 参加モニター数

    48
  • 良い変化を実感

    72.9 %
  • 寝つき改善

    16
  • ストレス正常化

    33 %up
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日高村まるごと、いきいき。
村民が"日高村の幸せアクション"をつくる!

2023.04.12

高知県にある人口約4,800人の小さな村、日高村。時代とともに、少子高齢化、過疎化が進んでおり、2023年に生産人口と高齢者人口が逆転すると言われています。そんな今だからこそ、手を取り合いながら、村民がいきいき生きられる村にしていくため、幸福学を学ぶワークショップを開催。村長、副村長を含む村民たち計16名が参加しました。

今回は慶應義塾大学大学院教授、幸福学研究の第一人者である前野隆司教授とともに、日々研究を行っている前野マドカさん、吉田忍さん、石原実奈子さんの3人がご登壇。今の自分の幸せに気づき、そしてもっと幸せになる"日高村の幸せアクション"をみんなでつくったワークショップの様子をお届けします。
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健康に気を付ける。それと同じように、"幸せ"も気を付けるもの。

日々の生活の中で、幸せを感じている人と、幸せを感じていない人を比較すると、幸せを感じている人の方が、なんと7.5年〜10年寿命が長いという研究の結果がでているのです。また、幸せな人ほど、うつ病、がん、ドライアイなど様々な病気になりにくいという傾向もあります。そのため、幸せは「予防医学」とも言われているのです。

健康には気をつけるのに、"幸せ"に気を付けるとはあまり聞きません。しかし、本来は健康に気を付けるのと同じように、"幸せ"も気を付けるもの。

病は気からという言葉があるように、「自分は健康で幸せ」だと思っているだけで、本当に健康で幸せな状態になっていきます。逆に、堂々としたポーズをしているだけで緊張しなかったり、上を向いて空を見るだけで心が元気になったり、体が先行することもあります。このように、心と体は大きな影響を与え合っているのです。
img--2.jpg長続きする"幸せ"とは?
幸せには2種類あります。1つ目は地位財型の幸せ。お金、モノ、社会的地位など、他人と比べられる財のことを指します。これらは、一時的に金銭欲や物欲を満たしたとしても、さらに欲がでてくるため、幸せは長続きしません。

2つ目は非地位財型の幸せ。社会的、身体的、精神的なことに基づく幸せのことを指します。こちらは、他人と比べることなく満たされるため、長続きする幸せです。

幸せに必要なのは、4つの因子だけ
それでは、長続きする非地位財型の幸せで満たされるためにはどうしたらいいのか?意識するのは4つの因子だけです。

1.やってみよう因子
自己実現や成長するため、わくわくしながら自分の意志で取り組むこと。

2.ありがとう因子
多様性を受け止めながら他人とのつながりを持つこと。
そして、周りに感謝をする気持ちを持つこと。

3.なんとかなる因子
チャレンジ精神があり、失敗しても「まあ、いっか」と前向きに思うこと。
しかし、ネガティブな部分が完全にダメな訳ではなく「ネガティブ:ポジティブ=1:3」くらいがちょうど良いくらい。

4.ありのままに因子
他人の評価を気にせず自分の軸で、自分らしくいること。
すでにある長所や、良いところに目を向けて、口に出すと良い。

img--3.jpgこの4つの因子がバランス良く高ければ、幸せな状態です。もし極端に「ありがとう因子」が低く、「ありのままに因子」だけが高くなってしまうと、どうでしょうか?これは自分らしいのではなく、わがまま(相手に迷惑をかける)になってしまうのです。どの因子もバランス良く高い上で「私はありがとう因子が1番高いな」「あなたはありのままに因子が1番高いね」となれば、それは個性となります。

どの因子が高いのかな、逆に足りていない因子はあるかなと、ぜひ自分を振り返ってみてください。

誰でも幸せの4つの因子を高める
ウェルビーング・ダイアログ・カード

幸せの4つの因子を誰でも簡単に高めるため前野教授が作ったのが、ウェルビーング・ダイアログ・カード。「♤やってみよう因子」「♡ありがとう因子」「♧なんとかなる因子」「♢ありのまま因子」とマークによって寄与する因子が違う52の問いが書かれています。カードの中から1枚選び、問いについて考えて対話をすることで、誰でも幸福度をあげることができるように設計されているカードです。
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4つのグループに分かれ、実際にカードを使用し話し合ってみましょう!
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───今までの経験や普段の姿を振り返りながら、自分のことを人に話したり、逆に人の話を聞いたり。初めましての方も、顔見知りの方もお話しが盛り上がっている様子。
img--7.jpgQ:苦しみや悲しみを乗り越えてきた方法は?
「私のグループは、苦しみや悲しみは寝たら忘れるタイプの人が多かったです(笑)。私もどちらかというと、すぐ忘れるタイプですが、どうしても忘れられない時は、感情や考えを紙に書き出し、自分と向き合うことで、スッキリさせています」
img--8.jpgQ:ありのままでいるために、手放しているものは?
「今得ている知見を手放すことで、先入観を持たず、自分のことも決めつけずに過ごしているという方。ありのままでいることが普通になっているため、ありのままでいるために何かを手放しているという感覚がないという方。と、このグループにはいろんな方がいました」img--9.jpg
普段の自分を見つめ直しながら、他の人もことも知る。このような対話をすることで、自分と他者への理解と、幸せの4つの因子への理解が高まった様子でした。

村民が"日高村の幸せアクション"を考える
今よりもっと日高村でウェルビーイング(幸福)を高めるために、どんなことをしていきますか?日々の生活のなかで、もっと幸せになる行動とはなんでしょうか?最後に日高村ならではの"幸せアクション"を考えてみましょう!
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───それぞれ、思いついたアクションを付箋に書き出して行きます。
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───壁に貼ると、こんなにもたくさんの"日高村の幸せアクション"が。
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「豆を育てて、全員参加の健康作りをする」
「日高村スマホ100%事業で、子どもからおじい・おばあまでスマホを持っているので、スマホゲーム大会を開く!」
「仁淀川流域のオーガニックマルシェをする」
「トマトで健康になる」
「日高村の新ルールをつくる。挨拶のかわりにその人のいいところを言う!日高村で飲む時は乾杯を3回やる!」
「仁淀川でコーヒーを淹れて、飲んでもらう」などなど。

日高村にしかない環境を活用したものから、自分の得意なことや、好きなことを生かしたものまで。59個もの新しい日高村の幸せアクションが生まれました。
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参加した村民の皆さんからのコメント
「今日のお話しを聞いていて、最初に浮かんだのは、NPO法人日高わのわ会(注)を立ち上げた安岡千春さんに幸せ4因子、全て当てはまっているなと思いました。日高わのわ会はまさに、安岡さんの幸せオーラの連鎖で集まってできたんだろうなと。自分は悩みばかりだったり、凹んだりすることはありますが、これからは"幸せに気をつけながら"過ごせたらいいなと思います」
(注)NPO法人日高わのわ会
高知県日高村で活動するわのわ会。地域の困りごとを解決するために生まれたNPO法人。「できる人が、できる時間に、できることを」を理念に、みんなで力を合わせながら、さまざまなカタチの事業やサービスを展開している。

「昔、ヨガで腎臓に効かせるポーズをやっていた時に、涙が止まらなくなったことがあって。後で調べたら、腎臓は不安などの感情とリンクしている臓器だった、という経験を思い出しました。今回お話ししていただいた中にもあったように、幸せには、心と体どちらも良好であることが大切。そして、心と体は大きな影響を与え合っているんだなと実感しました」

───前野マドカさん、吉田忍さん、石原実奈子さんありがとうございました。幸せとは何かを学ぶことで、今の自分の幸せに気づき、そしてもっと幸せになる"日高村の幸せアクション"をつくることができました。このワークショップを皮切りにし、日高村の独自指標のウェルビーイングを目指していきます!